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【本紹介】道夫秀介著 水の柩【感想】

今日は、つい2日前に読み終わったばかりの本の紹介をさせて頂きます。

 

道夫秀介著「水の柩」です。

 

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本は、だいたい、ブックオフ100円コーナーで買い漁るのが習慣でして、作者「道夫秀介」の名前に引かれて、内容は全く見ず購入した本でした。

 

道夫秀介といえば、僕の中では「向日葵の咲かない夏」(そこまで詳しくないのに、知ったかで、ファンの方、すいません!)。

もはや、それ以来読んでないくらいの久しぶりの道夫秀介ワールドです。

 

「向日葵の咲かない夏」はかなりうろ覚えですが、ミステリーでちょいグロ?、奇妙な?怖い?(未読の方は是非!!)みたいな感じの作品で、当時乙一にドはまりしていた僕のドストライク!

当時を思い出し久しぶりに道夫ワールドに浸るために購入です。

 

ですが、その期待をいい意味で裏切る人間臭くて、あったかい小説でした。

 

日々のなんの変哲もない「普通」に退屈し、人生の意味を見出せずにいる少年と、いじめを苦に自殺を決心をした少女。過去に重い後悔を抱え、自分に嘘をつきながら一生懸命に生きる少年の祖母

 

全く、境遇が異なる三人が「タイムカプセルに埋めた20年後に向けた自分(みんな)への手紙」をきっかけに、交わることでそれぞれの気持ちに変化が生まれる。

思春期ならではのもやもや葛藤、不器用さ、あたかも「普通」を生きる人にも乗り越えた過去があり、「普通」を装う一面があること。

 

人間の強さ・弱さを

切なく・あたたく・人間臭く

表現した小説でした。

 

少し、文字が大きめということもありましたが、読むのが遅い僕でも、3日ほどで完読しました。とても大満足!!

 

僕の中での道夫秀介のイメージがガラッと変わった作品。他の作品がもっと読みたくなる作品でした。

 

 

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